今日はポカポカとした好い天気でした~タイヤの空気圧について、いろいろと試してきました。
自分の中である程度の決着が着いたので、今まで気づいたことや考えてみたことを、ひとまずまとめてみたいと思います^^
あ、最初にお断りしておきますと、私は峠道をあまり「攻め」たりはしません(1人で走ってるときは特に)。
特に左のブラインドコーナーは十分減速してから入っていきます、今日も路上の犬とか黒山羊(これは初めて!)とコンニチワしました^^;
今日は気温が上がってきた正午近くから走りだしたんですが・・・昨日と比べてフロントの空気圧が260kPaと10kPa高くなってました、リアは変わらず290kPaだったんですが。
これまでに何度も空気圧を計測してみて感じたのは、フロントの空気圧は気温による変動が大きいということです。
毎回測るたびに下がっているのなら空気漏れが大きいのではないかとも思えるのですが、今日のように圧が上がる場合もあったので・・・走り始める前にフロントの圧を250kPaに下げたのですが、プシューッとけっこうな量の空気を抜くことになるんですね。
とはいえ・・・10kPa単位での違いに対して、あまり神経質になりすぎるのは精神衛生上良くないかもです(笑
今日の走行テストも含めて、今までに試してみた空気圧の組み合わせについて、まとめてみます。
【空気圧は前後のバランスが大事】
F290kPa/R290kPa = 腰高感あり、コーナーでバンクさせているときに少し怖さを感じる。
F250kPa/R290kPa = 全ての組み合わせの中ではベストマッチ、斜度のキツいタイトなコーナーも楽しい。
F250kPa/R250kPa = 腰高感あり、コーナー脱出の加速時においてリアタイヤに少々のバタつきと物足りなさを感じる。
F230kPa/R250kPa = 特にヒドい、とは感じないが・・・全体的に挙動が重い、タイヤがやや粘っている感じ。
こんなところでしょうか。
今回改めて感じさせられたのが、フロントとリアの圧のバランスによって乗り味がかなり変わる点です。
前後のバランスによって乗車・走行時の車体姿勢が変化してしまうのが最大の理由なのではないかと考えています。数値的にはほんの数mmの違いなのかもしれませんが・・・変化させてすぐであれば、はっきりと違いを体感出来ると思います。
車種やライダーの体重、乗り方(ツッコミ重視 or 立ち上がり重視)などによってベストであると感じる比率は違ってくる可能性はありますが、私とS1Wの場合、今日の走行テストではF250kPa/R290kPaが一番乗りやすく、楽しいと感じられました^^
【走行すると、タイヤ空気圧は上昇する】
ごくごく当たり前なことではあるんですが・・・走行前の空気圧と、走行中の空気圧には違いがあります。
今日も20km程度を流して走ってみたところ、上記のように10kPa弱上昇していました。今日より明らかに気温が低かった先日のチェックでは同じコースを走って20kPaほど上がっていました。
走行前のタイヤが冷えた時(冷間時)に空気圧を調整するのが、公道走行時の空気圧管理における前提とされているのですが、実際にどれくらい変化があるのかについては、おそらくですが路面温度や走行ペースなどによって違ってくるのではないかと思われます。
今日はいろいろな空気圧で走行テストをしてみたのですが、日陰に停車してタイヤの温度を下げ、直前にチェックした空気圧に戻るのを待ってから、空気を抜いたり足したりしてみました。
多少アバウトだったかもしれませんが^^;
20~40kPaを抜いたり足したりしてみたんですが「え、こんなに抜いてるのに10kPaも下がってないの?」と感じることが多く、今までなんとなくの感覚だった空気圧への考えや感じ方がだいぶ変わりました(笑
【適正な空気圧で走ると楽しい】
コーナー突入前のハードブレーキング、倒しこみの(適度な)軽さ、バンク中の自由度と安定感、コーナー脱出時のスムーズな加速感・・・ベストだと感じられる空気圧で走っていると、全ての場面において楽しさと安心感を得られます。
特に今まで、230~250kPa前後の空気圧で走っていた頃は斜度のキツいコーナーでやや苦痛(ガマンや怖さ、ステアリングの重さ)を感じることが多かったのですが、その辺もニコニコしながら楽しめる乗り味に変化したと思います。
適正な空気圧=前後バランスによって実現した、S1W本来のコーナリング特性を楽しめているのではないか、と感じています^^
【旧車の場合は、車体よりタイヤの適正空気圧を優先すべき】
「いまどきの単車たち、のバイクメーカー指定空気圧」
KAWASAKI ZZR1400 = F290kPa/R290kPa(1名・2名乗車時共に)
HONDA CBR600RR = F250kPa/R290kPa(1名・2名乗車時共に)
BMW F800S = F250kPa/R280kPa(1名・2名乗車時共に)
Buell XB12R&9R = F248kPa/262Kpa(1名乗車時、2名乗車時の指定値は記載なし・・・2005年のマニュアル)
Triumph Street Triple = F235kPa/R290kPa(乗車人数などによる指定なし)
Triumph Daytona675R = 235kPa/R250kPa(乗車人数などによる指定なし)
ネットでオーナーズマニュアルやサービスマニュアルを検索して、指定空気圧が高い順に並べてみました^^
「いまどき、でない我が愛車たちの指定空気圧」
Buell S1W '98年 = F220kPa/R250kPa(1名乗車時)
Buell S1W '98年 = F250kPa/R280kPA(2名乗車時)
YAMAHA TRX850 '95年 = F225kPa/R250kPa(1名乗車時)
YAMAHA TRX850 '95年 = F250kPa/R280kPa(2名乗車時)
上記の通り、S1Wという車両本来の適正空気圧はF220kPa/R250kPaとされています(@サービスマニュアルではpsiやbarで表記されています)。
併記したTRX850(かつての愛車)などもそうですが、90年代のバイクと現代のバイクでの指定空気圧には大きな差があります、これはなぜなのか・・・当時と今のタイヤの性能や特性の差であると考えるのが自然ではないでしょうか。
【タイヤメーカー(ピレリジャパン)からの回答】
・エンジェルSTに関して、標準空気圧は290kPaとしている。
・いまどきの1000ccのバイク(スーパースポーツ系でしょうね、きっと)の場合だと、リアタイヤの指定空気圧は290kPaのモデルが多い、フロントタイヤに関してはそれより低い圧のものが多いようですね、とのこと。
・フロントタイヤも290kPaを指定空気圧にしているバイクもあるようだ(ZZR1400なんかがそうですね)。
・(基本設計が15年前のバイクに乗っている点を伝えたところ、ちょっと返答に困ったような感じを漂わせつつ)基本的にはバイクメーカーの指定している空気圧で使用してください、とのこと。
上記のように、メーカーが想定している冷間時の空気圧というものがあるわけです。
これに対して、例えばリアタイヤの空気圧をサービスマニュアルの数値を優先して250kPaとしてしまうと、タイヤ本来の性能を発揮できない=車体本来の性能を発揮できない、となってしまうのだと考えます。
また、メーカーの方では当然、現行の車両での使用を想定して開発設計しているのではないかと思われますので・・・(私個人の感覚では新しめと思っていても)既に旧車と呼ばれてしまうような年代のバイクへの使用について、公式なコメントとしては車両の指定空気圧で使用してください、という回答になってしまうのではないかと思われます。
【今回の「疑問~走行テスト」で得られたこと】
あくまでも「体感」を基準にしているので、数値的な細かいことについてはよくわかりませんが、タイヤの空気圧に気を配ると単車に乗るのがもっと楽しくなる、という点に気づけたところが最大の収穫でした。
これまで「なんとなく」でとらえていた(自分にとっての)適正な空気圧とは大幅に違う数値が「現状でのベスト」だという事が判ったのも大きな収穫でした、10年以上前と比べると、バイク用タイヤってめっちゃ進化(変化)しているようです^^
ここ数か月ずっとモヤモヤしていたものがだいぶスッキリと整理できたのも大きいですね、何かを気にしながら走っていると、単車の楽しさって途端に半減してしまうので(笑
【このブログを見てくれている皆様へ】
これまでに書いてきた内容については、あくまでも私個人と私の単車においてのこととなります。
タイヤサイズはF120/R180の17インチと、現行のスポーツ車とあまり変わらない、そこそこスポーティなツーリング向けラジアルタイヤ=ピレリ・エンジェルSTを使用しています。
公道用のタイヤで公道を走ってみてのことですので、サーキットやレース用タイヤのことについては全くわかりません^^;
タイヤの空気圧についてアレコレと試してみるときは安全性に十分配慮して、楽しくバイクに乗ってください^^